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秋田県

人・文化・思いを乗せる。ローカル列車・秋田縄文号で世界遺産登録を目指す縄文遺跡へ!!

人・文化・思いを乗せる。ローカル列車・秋田縄文号で世界遺産登録を目指す縄文遺跡へ!!

ローカル列車といえば、田園風景をトコトコ走る。そんなイメージをする方も多いかと思いますが、秋田のローカル線には、少し変わった列車があるんです!
それは秋田内陸線の観光列車、「秋田縄文号」。
2021年2月にデビューした日本で初めて縄文をテーマにした列車です。

「え?なんで縄文?」
って思いますよね。私も最初思いました。

実は、この秋田内陸線というローカル線の走る沿線地域には、縄文時代の遺跡が多数発掘されていているんです。しかも、そのうちの一つ「伊勢堂岱遺跡」は、北海道・北東北の縄文遺跡群として世界文化遺産の候補になっています。
珍しい列車にも乗れて、しかもそんな貴重な遺跡にも行けるなら、それは行くしかない!そう思い、秋田県は北秋田市にて、ローカル列車の旅に出かけました。

まずやってきたのは、秋田内陸縦貫鉄道の阿仁合(あにあい)駅。新幹線駅である角館駅から秋田内陸線で約80分の、三角屋根が特徴的な駅です。この駅はなんと、東北の駅100選にも選ばれているんです!

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別名「しあわせの駅」 駅舎が数字の「4」が隣り合わせた形で「4(し)合わせ」→「幸せの駅」とのこと!

駅構内には「こぐま亭」という、多くのファンを持つレストラン&カフェが併設されています。出発まで時間があったら、ぜひ利用したいですね。
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店員さんおすすめ、阿仁の味噌を使ったデミグラスソースのハンバーグ。

駅構内には列車をゆっくり眺められるスペース「トレインビュ-カウンタ-」もあり、ここで列車を待つのもおすすめです。春になると、駅の裏では桜が満開に。ローカル線と桜の組み合わせは、絶好の撮影スポットです。

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カウンターにはACコンセント・USBポートがついている。カメラやスマートフォン等の充電もできる。

今回、内陸線や秋田縄文号について教えていただいたのは秋田内陸縦貫鉄道株式会社の社長を務める吉田裕幸さん。スマイルレールと呼ばれる鉄道の代表だけあり、笑顔が素敵なお方です。

【内陸線は人だけじゃなく、その地域の文化や思いを乗せて走っているんです】

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吉田社長と縄文号

-北秋田地域を走るローカル鉄道としてのこだわりを教えてください。
「内陸線は地域の人々の足として事業を行ってきましたが、約10年前から観光鉄道としても力をいれてきました。内陸線沿線ならではの地域の魅力を、列車を使って発信していきたい、地域の方々と一体となって地域を盛り上げていきたいという思いで日々取り組んでいます。内陸線は、地域を元気にするために走る鉄道なんです!」

優しい笑顔の中にある熱い想いを感じました。

「内陸線沿線には5つの文化があるんですよ。角館の武家文化・西木の里山文化・阿仁の鉱山文化とマタギ文化・沿線各所の縄文文化。この5つの文化の発信に紐付けて観光列車などの事業を行っているんです。この5つの文化のうち3つの文化を切り取り、「走る文化」をコンセプトに、3つの観光列車をつくりました。その名も「鉄の3兄弟」。

-鉄の3兄弟、、、。小さい頃に流行った、だんご三兄弟を思い出します(笑)その内の1つが縄文号ということですか?
「そうですね。三兄弟の長男はマタギ号、次男は秋田里山トレイン笑(EMI)、三男は秋田縄文号なんですよ。縄文号は内陸線沿線にある縄文遺跡6つをまとめて紹介する車両なんです。」

【秋田縄文号は地元の思いと力を借りて出来上がった車両】

-縄文号をつくる上でこだわったことはありますか?
「地元との一体感にこだわりました。車内のイラストデザインは沿線に住んでいる主婦、鈴木一枝さんにお願いをしました。描く土偶を実際に見に行きスケッチし、何度も試行錯誤しながらデザインした鈴木さんの思いのこもったイラスト達なんですよ。車両のデザインも秋田県内に住むデザイナーさんにお願いをしました。」

そんなこだわりの詰まった列車に実際に乗車しました。

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車体デザインには秋田犬が隠れているとか...!

まずは、列車の外観。茶色ベースのデザインがとてもおしゃれです。車体には、縄文土器にあしらわれている文様風のデザインが施されています。

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さっそく乗車。内装もまたおしゃれで、まるで海外の列車のようです。足を進めると、車内の至る所に実際に遺跡から出土した土偶のイラストが。吉田社長がお話ししていた鈴木一枝さんのイラストですね。イラストの土偶たちの一部は、縄文小ヶ田駅近くにある伊勢堂岱縄文館で実際に見ることが出来ます。お気に入りのイラストを見つけて縄文館で実物を見るのも楽しみの1つになりそうです。

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思わず笑顔になってしまう愛らしい土偶のイラストが散りばめられています。

車内では車両担当の三浦さんにお話を聞きました。
-本当にわくわくする車内ですね。車内を楽しむポイントを教えてください。
「天井にあるシートを見ください!車体と同じデザインが描かれています。秋田犬も隠れてますよ。トンネルに入るなどして車内が暗くなるとこのシートが光るんですよ!」
-今回は見ることは出来ませんでしたが、写真を見せていただきました。トンネルを通過した際には必見です!

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暗くなると光る天井シート。明るい時とは違った雰囲気にわくわくします。

「お手洗いにもこだわっているんですよ!」
お手洗いを開けると、壁一面に描かれた土偶のイラストが。ここまで縄文らしさにあふれているなんて・・・!思わず写真を撮ってしまう、そんなお手洗いでした。
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壁一面に土偶のイラストが!愛らしくてほっこり。

車内の至る所から縄文文化を楽しむことが出来る、こだわりいっぱいの車内でした。

また、車窓からの風景も必見です。沿線の里山風景が広がり、大きな車窓から存分に楽しむことが出来ます。
列車の中から沿線の地元の方に向かって手を振ると、手を振り返してくれるそうです。そんな優しく温かい、地元の人たちとの触れ合いも、内陸線ならではの楽しみ方だと吉田社長が教えてくださいました。

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7月~9月は車窓から田んぼアートも楽しめます。

【縄文号に乗ったからには、やはりここ!伊勢堂岱遺跡へ】

縄文号に乗ること約50分。伊勢堂岱遺跡の最寄り駅である「縄文小ヶ田駅」で下車します。
「え?ここにも縄文?」
そうなんです。実はこの駅、2021年3月に「小ヶ田駅」から「縄文小ヶ田駅」に改称されたんです。駅からすでに縄文らしさが漂っています...!

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駅に親しみを持って、地域の方々自ら駅を整備することも。

そんな縄文小ヶ田駅から歩くこと10分のところに、伊勢堂岱遺跡とその価値を伝える伊勢堂岱縄文館はあります。

「そもそもこの遺跡、何がすごいの?」ということを、ここで簡単におさらいしておきましょう。

伊勢堂岱遺跡は4つのストーンサークルを主体とする今から約4000年前の遺跡です。当時の人々の暮らしや精神文化を伝える貴重な文化遺産として、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の1つとして世界文化遺産への登録を目指しています。
まずは、伊勢堂岱縄文館から入ってみましょう!伊勢堂岱遺跡の見どころや、発掘された経緯を学んだり、出土品を見ることができます。

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最初に迎えてくれるのが、伊勢堂岱遺跡から出土した板状土偶を巨大にしたオブジェ。縄文号にもイラストとして描かれていましたね。

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館内では伊勢堂岱遺跡の発掘をはじめとする遺跡の説明や出土品の展示がされています。
近くにある大館能代空港への道路建設中に発見されたという経緯や、4つのストーンサークルで何が行われていたと考えられているか、などなど。
遺跡に行く前に寄ることで、縄文人の生活や文化に想像がふくらみます。
 
その中でもイチオシの展示はこちら!この周辺地域で出土した土偶がずらりと展示されているコーナーです。
先ほど乗車した「秋田縄文号」の車内にイラストとして描かれていた土偶たちも、実際に見ることが出来ます。自分のお気に入りの土偶を探すのがとても楽しいですよ。ちなみに筆者のお気に入りはNo.32。何ともいえない表情が愛らしい...。

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写真上中央:最初に迎えてくれたオブジェのモデル、巨大板状土偶。

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写真中央:筆者の推し土偶No.32。

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愛らしい土偶たちとお別れをし、次は伊勢堂岱遺跡の見学です。
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遺跡の奥には世界自然遺産の白神山地が見える。

歩くこと10分。小高い丘を登った所に遺跡はあります。
広大な土地に大小様々な石で作られた4つのストーンサークルを実際に見ることができます。

北秋田市生涯学習課の榎本さんに遺跡についてお話を聞きました。
-こんなにも大きなストーンサークルを4つもつくったなんて縄文人はすごいですね。
「4つもストーンサークルがあるのは、ここだけです。ストーンサークルの下には死者を埋葬したお墓が確認されていて、祈りやまつりの道具も出土しています。神聖な儀式や歌や踊りなどをここで行っていたと思われます。」
-遺跡をより楽しむためのポイントを教えてください。
「縄文人が何を考えてこんなにも多くの石を運びストーンサークルをつくったのか考えながら見学するとより楽しめます。また、出土した土器はどのように使われていたのかなどと縄文人の生活を想像してみるのも良いですね。」
-なるほど...。なぜこの場所にストーンサークルをつくったのかは解明されているんですか?
「今現在も解明中なんです。」
まだまだ謎が多いというストーンサークル、この場所でかつて縄文人が神聖な儀式を行っていたのかと思うと感慨深い気持ちになりました。

土・日・祝日にはボランティアガイドによるガイドをしているので、より遺跡への理解を深めることが出来ます。(現在はコロナウイルスの影響で休止。)

【旅の最後は温泉へ】

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伊勢堂岱温泉縄文の湯は源泉温度54度の掛け流しを楽しめる湯冷めしない温泉。旅の疲れを癒やすのにぴったりの温泉ですね。一日の旅を思い返しながらゆっくり温泉に浸かるのは至福の時間。レストランでは地元の採れたて食材を使ったお食事も楽しめますよ。

【次の旅は縄文号に乗って旅に出よう!】

内陸線のこだわりがいっぱい詰まった秋田縄文号に乗って、地域や文化に触れる旅に出かけてみてはいかがでしょうか。沿線の里山風景、地元の美味しいお食事や人との心温まる触れ合いも一緒に楽しめますよ。
今回紹介した阿仁合駅では、縄文パネル展(5月20日~23日)と秋田縄文号の車内イラストを手がけた鈴木一枝さんによるワークショップ(5月22日13:00~15:00)が開催されます。是非この機会に足を運んでみてくださいね!

(秋田縄文号運行日と運行時間)
運行日:毎月第2土曜日(2021年5月時点)
運行時間:阿仁合駅9:15発⇒鷹巣駅10:23着
 角館駅11:05発⇒鷹巣駅13:07着
 鷹巣駅14:38発⇒角館駅16:35着

詳細は秋田内陸縦貫鉄道のHPをご覧ください。(https://www.akita-nairiku.com/